茉莉普洱龍珠 @ HOJO
普段あまり茉莉花茶(じゃすみん-ちゃ)を自宅では煎れていませんでしたが、別のお茶を買うついでにちょうど千円分ほど送料無料まで余裕があり、たまにはと思い HOJO の「茉莉普洱龍珠」(じゃすみん-ぷーある-ぱーる)を何気なく購入したものでした。
蓋椀で気軽に頂いてみます。
ベースの普洱生茶が良く、心から温まるような深みのあるコクが感じられ、渋味も無く、ふわりと漂う茉莉花の爽やかな香りと滑らかな共演を魅せる、善いお茶です。ジャスミンのフレーバーの継続性も良く、煎を重ねてもふわりと漂う香りがよく続きます。それでいて飲んだ後には余韻を残しつつもさっぱりとした感覚があり、日常のお茶としても、食後の落ち着きや睡眠前に頂くにもとても善いお茶です。
↓最後に全体のスケール感のわかりやすい少し引いた茶乾の絵も。
ふと気が向いて購入してみたお茶でしたが、これはわがやの常備茶の1つとして茶棚に追加される事になりました(´﹃`)
参考
7405 嬉野 玉緑茶 @ LUPICIA
この茶葉の大きさを巧く濾せるフィルターの手持ちは用意せず、代わりにティーバッグを使っています。
蒸し緑茶の綺麗な淡い色、一口含むと「嬉野」らしい風味が広がる美味しいお茶です。 日本式の緑茶における優しい"清香"と感じます。
このお茶は高温による性格の変化が強いので、最初は玉露のやや高めなみの60℃くらいで煎れ、2煎目を70℃、3煎目を80℃くらいで煎れると、嬉野の蒸し緑茶らしい、すっきりとした飲みやすさと程よい風味を楽しみやすいと思います。温かいお茶でもごくごく美味しく飲める、良い蒸し緑茶です。
蛇足
この記事の「蒸し緑茶」は現在の日本のマーケット一般に並ぶ緑茶、煎茶の多くの「深蒸し」とは異なる意図で書いています。ルピシアの紹介でもこのお茶を「釜炒りと煎茶の長所を併せ持ち」と紹介されています。
深蒸しには旨味、特に日本の近代の茶葉が特化してきたコクの強い旨味の煎出を強める効果があります。深蒸しではない蒸し茶、普通煎茶とは水色の濃さや濁り方、風味の出方が大きく変わります。一般的なお茶の解説としては深蒸しにすると渋味や青臭さが減ることにはなっていますが、深蒸しで製茶されるお茶は原料の茶葉の製法や品種からも旨味、コクを強く出すために作られていることがほとんどなので、結果論としては深蒸し茶はいわば近代の日本緑茶界における"生臭"のように思う製品が多いと感じます。
なお、ここでいう"生臭"は字面はあまり良くありませんが、"精進"に対する"生臭"的な対比のお茶の違いへの比喩です。気にして頂いた方は"そばつゆ"と"山葵"と"鰹節"と"生臭"と"精進"について、江戸時代の蕎麦とそばつゆの変化を調べてみると楽しめると思います。ついで、"化物大江山"などまで読めば立派な蕎麦薀蓄が溜まります。
蛇足の蛇足となりますが、近代の"荒節"ではなく"本枯節"でとられるつゆに山葵は必要無いと仰る方もいらっしゃいまして、一理あります。しかし、近年は"宗田節"のブレンドなども流行っていますし、人の感覚や好き好きもありますから、山葵や紅葉おろしをそばつゆへ溶くと言うと途端に鼻で笑って通気取りで「これだから素人は」などと宣うにわか薀蓄士さまにはお近づきになりたくないものですね。アハハ(´﹃`)
参考
6558 高千穂釜炒り新茶 みなみさやか 2017 @ LUPICIA
今夜はひょんな事から夕食を出前の鮨にしました。そこで併せて「高千穂釜炒り新茶みなみさやか2017」を開封しましたヽ(´ー`)ノ
茶乾↓:
日本緑茶の釜炒りでお馴染みの撚りの弱い仕上がり。このお茶は茶乾から面白みが強く、まさに「ジャスミン?」と思わせるような香りが茶乾から漂います。
ルピシアのパッケージ紹介では次のように語られています↓。
神話の郷・高千穂で作られる、ジャスミンにも似た花の香りと、ほのかな柑橘香を併せ持つ釜炒り新茶の逸品。
新茶らしい深い緑を感じつつもやや落ち着いた、そしてジャスミン香にも近い爽やかなフレーバー、渋味はやや弱め、甘みのある美味しい、良い緑茶が煎出されます。
特徴的な味わいのある美味しいお茶ですが、料理に華をを添える脇役としても優秀な主張のまろやかですっきりとした、それでいてお茶としても美味しい良いお茶で、今晩の鮨と併せて美味しく頂きましたヽ(´ー`)ノ
参考
朝宮煎茶 @ HOJO
HOJO でお買い物をするとその時々で “試供品” 的な1回~2回分程度の茶葉をおまけで付けて頂ける事があります。今回の朝宮煎茶もそんな “試供品” で頂いていたもの。なんとなく、開けてみたい気分になったので開けて煎れてみました。
茶乾:
↑このくらいの煎茶も、ある程度手慣れてくると↓蓋椀で十分に粗相無く煎れらるようになりますヽ(´ー`)ノ
芯のある力強いフレーバーを感じるお茶で、久しぶりに在来種の良い茶にある気質というか、そんなようなものを感じた気がします。
1煎30秒ほどで煎れた後の茶葉:
2煎目以降も厚みのある強く奥深い感じを持ちながらもお茶としては煎茶らしいすっきりとした引き、それでいて軽い渋味がほどよく余韻として残る、そんなような味わいを楽しめます。
今回の煎出条件は次の通り:
茶器 | 茶葉の量 | お湯の温度 | 煎出時間 |
---|---|---|---|
蓋椀 | やや多めと感じる程度 | 100℃に沸騰した直後 | 数十秒程度 |
お湯の温度が煎茶としては極めて高い煎れ方で、渋味も相応に持った茶葉でしたので、煎出時間はもっと短いくらいの方がより楽しめるかも。
参考
ファミリーマートコレクションの四種茶葉ブレンド烏龍茶の四種の茶葉は?
「最近のコンビニエンスストアで売られている"烏龍茶"はどんなもんだべ?」と思い、近所のファミリーマートでファミリーマートコレクション四種茶葉ブレンド(紙パック1L入り)を買ってきてみました。
- 品名:ウーロン茶飲料
- 原材料名:烏龍茶、ビタミンC
- 内容量:1000ml
- 保存方法:要冷蔵(10℃以下)
- 原料茶の産地:中国福建省
- 販売者:株式会社エルビー 埼玉県蒲田市大字黒浜3469-1
購入した際はどこかに4種類の茶葉が何か書いてあるだろうと思っていたのですが、パッケージのどこにも書いていないので、軽めのおひとりさま聞き茶会となりました。
↓わたしの当てずっぽう:
やや褐色に近い水色とフレーバーの印象、また産地が福建省と明示されている事からブレンドの主体はやや強く焙煎された状態の「鉄観音」と推量。 ほかの3種は「肉桂」、「水仙」、「黄金桂」のような気がするようなしないような。
などと適当に推量してみたものの、 “興味” で答えも気になる。そこで、ファミリーマートのお客様相談室へのお問い合わせをウェブサイトから投げてみました。朝に投げておいて、夕方には回答を頂けました。
↓ファミリーマートお客様相談室曰く:
私どもファミリーマートで現在販売致しておりますファミリーマートコレクション「烏龍茶(1L紙パック)」に使用いたしております四種の茶葉は、鉄観音、金観音、水仙、武夷岩茶(ぶいがんちゃ)の4種類でございます。
ほうほうなるほど、「鉄観音」、「金観音」、「水仙」、そして・・・「武夷岩茶」・・・ですか、そうですか・・・。さすがに茶葉の状態やグレードはともかくとしても、鉄観音と水仙は外さなかったらしい。それからやや強い甘みの答えは「金観音」だったみたい。ぐぬぬ・w・
それから、お客様相談室のなかのひとは茶、青茶、中国茶についてベテランではないと思うので「武夷岩茶」との4番目の茶葉の回答を頂いた点にはさしあたりはノーコメントで^^; 少なくとも今回は “ウーロンチャ・ポリス” をする気は無いので、「どんなもんだべ」という純粋な興味以上の邪推は控えたとってもマイルドな記事の程度に抑えます。
100円程度でこのくらいの烏龍茶1Lがいつでも手間なく飲めてしまうのは良いのではないかなーと思いました。冷蔵され冷えている状態でも値段と茶葉の状態とグレードを考えれば十分にコストパフォーマンスの高さを考慮した上でも美味しいお茶だと思いますし、常温に戻して頂いても茶葉の特性はコストパフォーマンスのわりには出ているのかな、と思います。
残量が1/3くらいになったところで紙パックごと電磁場オーブンで温めてもみました。
やや暗めの屋内撮影とはいえ、改めて白磁の蓋椀に入れてみると、やや褐色どころか明らかに褐色系でした。香りはと言うと、さすがにわりと本物志向の方にはやや微妙な反応となるかもしれません。鉄観音、水仙、金観音、何れもあまり上手な焙煎とは言えない加工の結果かな、と感じる茶、特に青茶、武夷岩茶としての香りが9割がた飛んでいるように感じてしまうかもしれません。奥にほんのり、と頑張れば手繰り寄せて、「えーと、このへんに・・・居ないことも・・・」くらいには・・・といった具合になります。
総評としては、素直に冷蔵ないし常温程度でごくごく高いコストパフォーマンスを活かして水代わりに飲む用の液体としてはなかなか優秀と思うものの、本物志向とは言わないまでもそれへの近さを求めるような方や状況ではさすがに恐らく茶葉の状態、品質的な意味でのグレードによると思われる本質的な青茶としての限界が低いので、期待しない用途に留めましょう、といったところかと思います。水分補給用に烏龍茶系の液体としてごくごく頂きましょう。ただ、諸事情か焙煎が強めと思われる事もあり、いちおうでもやはり武夷岩茶系という事もあり、あんまり急にごくごく飲むと “悪酔い” すると思いますので、あんまり急にごくごく飲み尽くすような勢いでは飲まない方が良いかもしれません。
台湾製、牙白無地の蓋椀 @ HOJO
けっこうでっかい、ちょっとプロ茶人感を醸し出すサイズの蓋椀。"アチチ"とならないように注意して使えばとても便利。人生で通算4器目の蓋椀。1器目=3器目として普段使っていたルピシアのトールな見た目の蓋椀よりもさらにちょこっと大容量。ずんぐりスタイルの安定感のあるボディーです。
購入店のHOJOの表示では容量の表示は 200ml となっていますが、使う前に実験的に計測してみました。空の器でゼロリセットした精度 0.5 g のキッチン用の重量計で器に水を入れた種々の状態で重量を測定し、水 1.0 g あたり 1.0 ml として換算してまとめています。
もの | 内容部を入れる程度 | 容量 ml (実験値) |
---|---|---|
台湾牙白蓋椀(表示200ml) | 茶碗として限界ギリギリ | 209.0 |
台湾牙白蓋椀(表示200ml) | 蓋の裾まで | 153.5 |
台湾牙白蓋椀(表示200ml) | 実用上安全と思われる | 120.0 |
参考となる比較値もいくつか実験してみました。
もの | 内容部を入れる程度 | 容量 ml (実験値) |
---|---|---|
ルピシアの蓋椀 | 茶碗の縁まで満水(実用不能) | 187.5 |
ルピシアの蓋椀 | 蓋の裾まで(ギリギリ入れすぎ) | 144.0 |
ルピシアの蓋椀 | 実用上安全と思われる | 123.0 |
奇古堂の小さな茶壷 | 満水に蓋をした状態(実用状態) | 69.5 |
ガラス二重茶杯(表示50ml) | 蓋の裾まで(ギリギリ入れすぎ) | 52.0 |
ガラス二重茶杯(表示50ml) | 実用上安全と思われる | 27.0 |
レイエス RDS-004(表示200ml) | 蓋の裾まで(ギリギリ入れすぎ) | 201.0 |
レイエス RDS-004(表示200ml) | 実用上安全と思われる | 129.0 |
IWAKI トールビーカー(表示200ml) | 口から溢れる直前(入れすぎ) | 273.0 |
IWAKI トールビーカー(表示200ml) | 目安表示200mlまで | 197.5 |
石川のお土産店で購入した無名の茶椀 | 蓋の裾まで(ギリギリ入れすぎ) | 358.5 |
石川のお土産店で購入した無名の茶椀 | 実用上安全と思われる | 233.0 |
ルピシアの紅茶用まんまるティーポット | 内蓋のラインまで(入れすぎ) | 525.0 |
ルピシアの紅茶用まんまるティーポット | 実用上安全と思われる | 464.5 |
↑ルピシアの蓋椀
↑台湾の奇古堂の小さな茶壷
↑ガラス二重茶杯(表示50ml)
↑レイエス RDS-004(表示200ml)
↑IWAKI トールビーカー(表示200ml)
↑石川のお土産店で購入した無名の茶椀
↑ルピシアの紅茶用まんまるティーポット
他の茶器、聞香杯についてはまたそのうち気が向いたら実験しようかと思います。
今回購入した台湾牙白の蓋椀は熱湯で使うとそのまま飲むには大きいので、簡易式の茶壷代わりに手軽にお茶を煎れるのに使う事が多くなりそうです。ずんぐりタイプ(伝統タイプ)の大型蓋椀は気をつけて扱わないと縁まで熱くなってやや危ないのですが、わかって使う分には、毎日お茶をごくごく呑んだくれる人にとって愛用のサイズとなりそうです。茶碗としてもよく使うレイエスのRDS-004と容量的に相性が良いのも嬉しいですね。
もちろん、蓋椀なのでそのまま蓋をずらして頂いても良いのですが、その場合は茶葉の量は容量200ml分ではなく、やや薄めに意識して調整すると扱いが良いかもしれません。容量が多いので茶碗として冷めにくいので、煎れる適温から飲む適温への遷移が遅くなると考えられます。また、この容量の熱いお茶を一気飲みするわけでなければ容量のため煎出時間も後半長めとなるでしょう。そんなわけで、やや薄めに意識しつつ、後半濃くなればお湯を継ぎ足して使うのなら、これ1つでお茶を楽しむのもまあ、なんとかなるかもしれません。ただ、やはり基本は150mlから200ml程度を受けられる茶杯へ移す簡易茶壷代わりとしての使い方が良いと思います。
牙白無地、いいですねヽ(´ー`)ノ