貴妃茶 Queen's Oolong 台湾・南投県
飲みやすい優しい風味かつしっかりとした華やかさと強さも感じられる美味しい紅茶にかなり近い青茶。青茶のらしさはだいぶ丸くなっている代わりに紅茶のような、それでいて紅茶ほど強過ぎない絶妙な加減で仕上げられているお茶。美味しい。
欠点を一応挙げておくと、このお茶は青茶と紅茶の何れの最良の香りも持ちません。聞香杯も、飲んだ後の空のカップの香りも恐らく満足できる感想は出てこないでしょう。また、あまり煎も利きません。
このお茶はごくりと飲む、その時の上品な風味とあくまでもドリングの域に収まる控えめながらしっかりとした残り香をごくごくと飲んで楽しむ、"とても贅沢な日常のお茶"と思います。
このお茶も生産されるようになってもう20年くらい、経つんですね。
参考
Nespresso: ALMOND CAKE FRAVOURED
今回はノルディックシリーズ3種類のうちメモを残すのは3つめ、アーモンド・ケーキ・フレイヴァードです。メモを残した1つめの NORDIC BLACK は普段用にお気に入り、2つめのクラウドベリーは芳香剤としてはともかくコーヒーとして香りを合体させてしまった事にはやや疑問の流れ、そして今回のアーモンド・ケーキ・フレイバードです。
淹れはじめと同時にカップへ注がれるエスプレッソからそれがオリジナルのコーヒーの香りだったとしても違和感を感じないよい香りがします。アーモンド・ケーキの香りはコーヒーの持つ本来の香り、それから味とも相性がよいように思います。このような香りが着香でなくとも漂うコーヒーが世界のどこかにはあるような気がします。液体からは明確にやや強めのロースト感と酸味を感じます。飲み込んで、それから一呼吸おいたくらいでアーモンド・ケーキの香りが喉の奥から帰ってきて、しばらく口を包んだままになります。良くも悪くも着香らしい香りの強度と継続的な香りの変化の無さがあります。
おしゃれ用に、一杯これを淹れて、小さなコーヒー・ブレイクのパーティーの始まりを楽しむエスプレッソとして、話題として、そのようなシーンによいように思います。連続でこれをごくごくと飲むのは特性上勿体ないかもしれません。2杯目からは別のノン・フレーバードのコーヒーを楽しむのが良いように思います。その前に着香成分が消える程度の間を置いてから。
クラウドベリーが難しいポッドだったので少し心配していましたが、フレーバード・コーヒーというカテゴリーの存在が許される世界でなら、これは1つの良い位置を獲得できるかもしれません。ただ、私は紅茶もフレーバードは比較的少ないごく一部のブレンドを除きあまり積極的に楽しむ事はありませんし、どうやらコーヒーについてもそれは同様になりそうです。こういうのも、あっても楽しいとは思いますが、私にはフレーバード・コーヒーよりもより高い需要の "コーヒー" がよりたくさん存在しそうに思います。
Nespresso: CLOUDBERRY FRAVOURED
北欧シリーズ3つのうち前回書いた NORDIC BLACK の他2つは着香コーヒー。緑茶や紅茶の着香は茉莉花茶、正山茶、アールグレイ、ほか近年ではルピシアが大々的かつ大真面目に"遊んで"いる各種の紅茶などありますし、ある意味では日本式の焙じ茶も広義的に判断すれば古典的な着香を伴ったお茶の品質…。
お茶に話を振ると止まらないので閑話休題して、ネスプレッソの "CLOUDBERRY FRAVOURED" の感想メモへ移ります。
感想:
「"わたしは"これ嫌いではないです…・・・…・・・ぅ?…・・・…たぶん…。コーヒーよりもメタレベルの高いシーン選びは必要かもしれませんがこれはこれでいいんじゃないでしょうか…たぶん…。」
このポッドを淹れると、着香らしくも度が過ぎない程度でクラウドベリーらしい香りが漂います。この時点で既に人の好みを選びそうですが、私はここまでは単純に心地よい香りだと思います。お部屋に気分で少々芳香剤(綺麗に言えば香水)をぷしゅったような意味で。なので、ここまでは単純にクラウドベリーやいかにも香水ですよな香りが全然ダメというわけでなければ、単純に野性味と果物感を折半したようなクラウドベリーの香りを楽しめます。
しかし、これはコーヒーなので "飲みたいオブジェクト" です。そう考えると、74℃くらいの温かい飲み物からクラウドベリーの香りがしている…これが着香の紅茶だったなら、まあ、そういう趣向もあろうかとルピシアだろうなと思うところですが、対象はコーヒーです。カップを口元へ近づけるとクレマのあたりからまた少し異なる濃い香りが鼻へ入ります。しかしこれはコーヒーです。どうしましょう、とりあえず飲んでみましょう。
飲んでみると、クラウドベリーの香りをある瞬間に突き破ってコーヒーのほろ苦な味とまあまあの酸味、それからやっぱりクラウドベリーっぽい何かが口へ雪崩れ込んできて、それらを喉の奥へ追いやると、最初に淹れた時に漂ったクラウドベリーの香りが今度は喉の奥から継続的に鼻へ抜けるようになります。
コーヒーとして飲むと、咽るかもしれません。クラウドベリーの着香のサムシングだとよく理解した上で飲むと、そういう趣もまあ、時には愉快かもしれない、と楽しめそうな気がします。もし、これが紅茶だったなら、あまり混乱しなかったかもしれません。コーヒーにクラウドベリーで着香するのではなく、クラウドベリーのジャムとクッキー、それにコーヒーが別に添えられて出てきたなら、たいていの人は喜べるかもしれません。一緒なのは、どうでしょう、とてもチャレンジングなネスプレッソだったように感じます。
コーヒーとしてリピートしたい気分にまたなるかは分かりませんが、クラウドベリーのジャムを見かけたらクッキーに乗せて、何か着香ではないブラック・コーヒーを淹れて楽しみたいと思います。一緒なのは…どうなんだろう、物議を呼びそうなフレーバード・コーヒーですが、少なくともお部屋の一時的な芳香剤としての効果はあります。あるいは、ネスプレッソの公式紹介の "レシピ" のようにいわゆるコーヒーフロート的な遊びで楽しむのには良いのかもしれません。
参考
Nespresso: NORDIC BLACK ☕ がお気に入り
さいきん美味しいコーヒーも楽しむようになりました。ネスプレッソで簡単に、でも美味しく。
ネスプレッソ本体についてきたお試しバラエティーは "美味しかったけどよくわからん" と感じたのでオンラインショップの前にネスプレッソ・ブティックでたぶん専門家であろう販売員のお姉さんとtalkしつつ試飲しつつ、最初の自分で買うネスプレッソ・コーヒーを選んできました。
最初に開けたのは、ネスプレッソ・ブティックへ行ったら確実にお試しで各1セットは購入しようと考えていた期間限定?のノルディックなんとかシリーズ3種類から NORDIC BLACK 。これが、かなり私の美味しい&好みに合うのでメモを残す事にしました。
NORDIC BLACK is inspired by the Nordic coffee culture. It's an aromatic African and South American Arabica blend, full of elegant sweet frutiy notes and a smooth and lingering cereal aftertaste. It makes a light-bodied long black coffee with a medium intensity. You'll love it black, but we crafted it to go equally well with milk.
パッケージの "フレーバーテキスト" に日本語の案内は無かったので EN を読むと、つまり、
ノルディック・ブラックは北欧流のコーヒー文化にインスパイアされました。これはアフリカと南アメリカのアラビカのブレンドで、優雅で甘い果物のような香りと滑らかさとシリアルの食後のような余韻です。中程度の強さで軽めのボディーのロング・ブラック・コーヒーです。あなたはブラックを愛するでしょうが、しかし我々はミルクとも相性良く作りましたよ。
的な事が書いてあります。
これが美味しいんだなー。きにいりました。販売終了する前にふだんのみ用にいっぱい買っておこうかしら…。
しっかりコーヒーなんだけど、飲みやすい軽さに調整されていて、香りも普段ごくごく飲める範囲でいい感じに調整されている気がします。
それじゃわからんけど興味ある、という場合には詳しいレビューも reddit にあったので見るといいかもしれません。
(TheRealBorisYeltsinさん曰く:) やあ、 Virtuoline の偶然手に入れた Nordic Black のレビューだよ。150mlを抽出して220mlのカップへ注いだよ。クレマ(訳注:エスプレッソ抽出で出るコーヒーの上に浮かぶ泡の部分)が良い、甘いビスケット、花、シリアルの香り、味はとてもまろやか、ダーク・ローストされているけれどそんなに強さや酸味も無くていい感じ。コーヒー強度5って事になってるけどもうちょっと低めで4くらいに感じる。私好みの感覚としてはやや強さ、ネスプレッソらしい特徴性に欠けている気はするけれど、"シンプルな良き一杯"を望む人には良いかもしれません。個人的には6/10点かな。このポッドの説明ではミルクについても言及されているので試してみましたが、ミルクの水分がコーヒー感を薄めてしまうのでお勧めはしません(乳脂肪分2%のミルクで試したよ)。砂糖を加えるとコーヒーがやや丸くなり、酸味も強調されます。
とかレビューされています。ミルクの下りは言い回しが崩れていて私の解釈が正しいか若干不安はありますが、この解釈の上では私も同様に感じました。少なくともよつ葉の薄めのラインの北海道十勝軽やかしぼり(乳脂肪分2.5%ホモジナイズド)で試した限り。それと、私が "ごくごく普段のみしたい用途はとてもいい" って感じた感覚は↑のRedditのレビューで "シンプルな良き一杯" の辺りと似たような感覚かもしれないですね。
ちなみに、このメモを書いているうちに2杯これを飲んでいますが、パッケージ説明の "ロング・ブラック・コーヒー" は何をいっているのかわかっていなかったりします。飲んだら美味しいので今は気にせず美味しく、そのうちコーヒー・ツウになったらまた思い出そうと思います。お茶の知識は月並みだと自分でも思う私ですが、コーヒーの知識はスッポンの胃の中に納まる何かの稚魚くらいしかまだありません(たぶん)。
コーヒー・ブティックで「花のような香り」と言われると→「なるほど、それはダージリンの幾つかの茶園の作るファースト・フラッシュのように…」、それから「木のような香り」と言われれば→「つまり松で燻したような、それとももしかしたらより木クレオソートの…」、「農家と直接契約して一定範囲の…」→「コーヒーにも単叢のような作りが…」。知識の偏りってこわい😛
参考
福寿園のかぶせ茶
次のお茶は福寿園の「菖蒲」(そうぶ)。
かぶせ茶
。店の前で水出しの試飲を頂いて美味しかったのでふらりと買ったお茶。
"綺麗な味"で美味しい。
かぶせ茶
を熱湯で煎れてももちろんお茶としてわりと美味しいのだけど、せっかく製造方法に一手間かけて甘さを強く強く作ってくれたもの。水出し、あるいは60℃くらいの煎出用のお湯としては低めの温度で甘さを邪魔する風味が出ないように煎れると神々しい液体が煎出される。
簡単に薬缶と茶碗とティーバッグで美味しく煎れるテクノロジーをメモしておく。
- 水をそのまま飲んでも不味くないようにしておく。(水道水に浄水器、PETボトルの美味しい水、一度沸かして溜めておくなど)
- 薬缶でお湯を沸かす前に、薬缶の1/3の水を茶碗へ溢しておく。
- 薬缶の水をお湯に沸かす。(100℃)
- 茶碗に溢しておいた水を薬缶へ戻す。(たぶん60℃くらいになる)
- ティーバッグに茶葉を仕込んで茶碗へ入れて薬缶のお湯を注ぐ。
- 90秒待ってティーバッグを取り出して茶碗のままお茶を飲む。
田老のみやこワークステーションの「自家焙煎珈琲はまなすコーヒー」
岩手の田老(たろう)の「みやこワークステーション」で製造されている「自家焙煎珈琲はまなすコーヒー」を友人から頂きました。ありがとうございます😃
"ドリップバッグ2袋入りのパッケージ"がブレンドや品種の違いごとに10袋、全部で20個のドリップバッグのバラエティーセットです。今朝は「はまなすブレンド」から頂きました。
珈琲を頂くのは久し振りの事です。珈琲の芳しさ、美味しいですね😃
参考
岩手の「みやこ」は宮古市(みやこ-し)の事です。「田老」は2005年に新里村(にいさと-むら)と併せて、それまでにも沿岸部の中核都市の1つであった宮古市へ合併された旧・田老町または現在も住所として残る田老一帯の地域の事です。田老と言えば名物は真崎海岸(まさき-かいがん)とそこで採れる真崎わかめ。鮨もたいへん美味しいところです。