9711 苦丁茶(くていちゃ) @ LUPICIA
苦丁茶(日本語読み: くていちゃ,中国語読み: ku-dign-cha )。甜茶(てんちゃ)や路易波斯茶(るいぼすちゃ)のようにオチャノキではない何かから作られる茶外茶の1つ。
開いた茶葉はとある幻想物語のロンギヌスの槍を彷彿とするたいへん見栄えにも美しい様子。
苦丁茶にもいろいろあるそうなので一概には言えませんが、少なくともルピシアのこのロットの苦丁茶について言えば、罰ゲームに使いたくなるような強烈な苦味は無く、お茶として美味しく楽しめる苦さ。ダージリンのファーストフラッシュの方がよほど鮮烈に苦い事は確かで、例えるなら、ビールもあえてホップで苦味を加えるけれどそれが旨味でもあるよね、そんな苦味の雰囲気です。苦味をマイルドな旨味に感じさせてくれるのは、おそらく強い甘味も同時に煎出されるからだろうと思います。味覚の感じ方として、煎を重ね飲み続けているうちに苦味の感じ方に比べ甘味が次第に強く感じられるようになる面白さもあります。
香りは通常のお茶の全般に比べると、草の青さを感じる傾向がやや強めです。空中に強く拡散するわけではないのでそれほど気にならないと思います。
一日中続けて苦丁茶をごくごくと飲み続けようとまで気に入ってしまう方は多くないかもしれませんが、たまにアクセントとして、遊びとして、あるいは気分的に健康茶として1日1丁、頂くには面白い茶外茶だと思います。
苦さを心配して試そうか迷っている方は、ビールくらいの苦味ベースの旨味を楽しめるかどうかを判断の参考の1つにすると失敗しないかもしれません。
薀蓄
苦丁茶にも色々あるらしいけれど、ルピシアの苦丁茶は海南島産モチノキ科の苦丁茶。「苦: 苦味があって」「丁: 針状に成形された」「茶: お茶」という意味でそのようなお茶の総称として苦丁茶と呼ばれているようです。